寒空の下、やってきたのはここ
「野らぼ~」
うどんメインの居酒屋である。
立食いうどんの多い神田では珍しく、
釜揚げの
本格讃岐を食せるのである。
様々なメニューの中から選んだのは
「釜揚げぶっかけ肉うどん」
讃岐では普通らしいのだが、ぶっかけというのは
うどんと出汁が別々になっており、ちょっと少なめ
で濃いめの出汁を名前の通りぶっかけるのである。
いつもの通り
大盛りを頼んだのだが、
さすが期待を裏切らない。でてきたのはゆうに
2玉は超えているであろう麺にこれでもかといわん
ばかりの山盛り肉がのっかっているのである。
ぶっかけとは肉のことか?と疑ってしまう程の量で
思わず笑みがこぼれてしまうのはこれ
幸せの極地
である。
肉とうどんと出汁で大盛りときたら少々飽きがくるの
では?と心配される方もいるであろうが、それは
杞憂である。
まずはうどんと出汁でぶっかけ本来の味を嗜み、
次に肉を一緒に頬張る。
そして、生卵を少しずつ溶きながらうどんに絡めて
喰らう。
これで2玉は
あっというまである。最後はちょっと
濃いめのだしに先程といた卵が合わさったなんとも
まろやかな出汁を
ぐいと飲み込む。
くどく感じないのは柚子が隠し味に使ってあるからである。
それにしてもうどんに起承転結を感じたというのは少々言いすぎか?
サブメニューに白キムチなるものがあり、
これに日本酒としけこむのもオツかもしれない。
厳しい北風に立ち向かう
勇気を与えてくれたのは
うどんという名の物語であった。
☆2・5!